プレゼンや打ち合わせをするときに、強い味方になるのがプロジェクター。最近は手頃な価格のモデルが増え、プロジェクターの導入を検討している人も多いと思います。ただ、実際にプロジェクターを購入するときに、多種多様な製品のなかから、最適な一台を選び出すのは、なかなか骨が折れるもの。そこでこのコラムでは、プロジェクター選びのコツについて解説していきます。
まずプロジェクターの用途を検討する
家電量販店やネットのショッピングサイトなどでプロジェクターを探すと、各メーカーからさまざまな製品が売られており、どれを選べばいいのか、混乱してしまう人も多いでしょう。プロジェクターはビジネス用と家庭用に大別できるため、用途がある程度決まっていたら、おおよそ機種をしぼることができます。
ビジネス用は会議やプレゼンなどで使うことが多く、家庭用は映画観賞などでの利用が一般的でしょう。どちらも映像や画像を大画面に投映するという目的は同じで、たとえばビジネス用でもハイエンドの機種は、ホームシアター並みとはいきませんが映画の視聴も可能です。一方で、家庭用の機種は部屋を暗くして使うことが前提になるため最大輝度が抑えられている場合が多く、会議室やミーティングルームなど明るい場所での活用は難しいなど、やはり機種により得意な部分、不得意な部分は存在します。ビジネス用と家庭用を兼用することもできなくはないですが、利便性や満足度を考えると、きちんと使い分けるほうが無難だといえるでしょう。
そういった面からも、まずはビジネス用か、家庭用かというプロジェクターの用途を明らかにすることは、プロジェクター選びの必須作業といえます。
プロジェクターの価格帯と性能はさまざま
ビジネス用か、家庭用か…というプロジェクターの用途が決まれば、いよいよ具体的な機種選びに移ります。ここではビジネス用のプロジェクターを例にとって説明していきましょう。
一口に「ビジネス用のプロジェクター」といっても、エントリーモデルから高輝度タイプ、常設タイプなどのモデルまで、さまざまな価格帯の製品があり、モデルによって輝度や解像度、コントラスト比のグレードなどが異なります。一般的には輝度、解像度、コントラスト比といった「映像の見え方」に直結する要素と価格との兼ね合いをもとに検討する人が多いと思いますが、インターフェイスの選択肢やメンテナンス性も製品によって差があるため、しっかりチェックしておく必要があります。
一昔前は「プロジェクターは高価なモノ」というイメージがあったと思いますが、現在はエントリーモデルをはじめ、手頃な価格帯の製品が増えています。気軽にプロジェクターを導入できる時代になったため、たとえば大きなホールでは輝度が高い機種を使い、小さなミーティングルームでは投映距離が短い機種を使うなど、複数のプロジェクターを購入し利用シーンごとに使い分けてもいいでしょう。
プロジェクター選びの重要項目をチェック
それでは、ビジネス用のプロジェクターを選ぶときに必ずチェックしたいポイントを挙げていきましょう。
まず先ほども述べましたが、輝度、解像度、コントラスト比は映像の見え方に直結するため、プロジェクター選びの最重要項目といえます。一般的に、スクリーンが大きくなったり、部屋が明るくなったりするほど、高いスペックが要求されます。
また、ビジネス用のプロジェクターは、設置方法にも気を配る必要があります。デスクや台の上に据え置くだけではなく、天吊りや壁掛けといった設置方法が可能かどうかも、利用する場所によって検討材料になってきます。
意外と忘れがちなのが、接続方法のチェックです。PCへの接続はHDMIやVGAなどさまざまな規格がありますが、最近は有線LANや無線LANに対応する機種も多く、接続方法の選択肢は広がりを見せています。
そしてビジネス用のプロジェクターの場合、プレゼン機能の有無も大きな検討材料となります。たとえば「ビデオコンテンツを再生できる内蔵スピーカー」といった点は、機種によって搭載の有無が異なるため、事前に確認しておかなければなりません。
最後に、実際にプロジェクターを使うときに、円滑に管理・運用ができるかどうか…という点もおさえておきましょう。たとえば、カシオ計算機のプロジェクターは、多くの機種で独自の防塵設計を採用しているため、埃の対策やフィルターの交換などメンテナンスの手間が少なくなります。映像に関する性能ばかりに目が行きがちですが、実際に管理・運用するシーンをイメージしてから機種を選べば、より満足感は高まるでしょう。