宇都宮短期大学附属高等学校・中学校 様

1教室に複数台のプロジェクターを設置。アクティブラーニングに適した学習環境を実現。

2016年11月17日掲載

宇都宮短期大学附属高等学校は、普通科・生活教養科・情報商業科に加え、全国でも有数の調理科・音楽科を有する総合学園。同施設内に中学校も併設し、6ヶ年の中高一貫教育も行っている。また、独自の教育方針のもと、アクティブラーニングをいち早く取り入れ、グループ学習に対応した専用教室を設置。映像システムの要となるプロジェクターに、カシオの超短焦点モデルを採用し、様々な授業で活用している。

宇都宮短期大学附属高等学校・中学校(栃木県宇都宮市)

映像システムの要として、ICTを活用した授業をサポート

宇都宮短期大学附属高等学校は、創立116年の歴史を持つ伝統校。創立者である須賀栄子先生が掲げた「全人教育」という建学精神を継承し、生徒一人ひとりの個性を伸ばし、それを磨いていく教育を通じて、社会が求める幅広い教養と豊かな個性とを併せ持った人材の育成に力を入れている。

そのため、中高一貫コースをはじめとした5コースの普通科、高校には異色の調理科、音楽科を含む4つの専門学科を設置し、万全の学科・コース体制で様々な夢の実現をサポート。また、学習環境および生活環境の整備にも独自の視点を取り入れ、中高で全国初めて学内にコンビニを設置するなど、常に時代を先駆ける取り組みを行っている。

そのようななか、教育現場への導入が叫ばれるアクティブラーニングにもいち早く着目。ICT機器を完備した専用教室「LC(ラーニング・コモンズ)教室」を新設するとともに、このメソッドを学習指導の新たな柱とするべく、様々な授業での活用を進めている。教務部長の萩原氏に話を聞いた。

「アクティブラーニングの狙いは、知識や技能を習得するだけでなく、自分で考え、判断し、それを表現する力を養うことにあります。また、学び合いを通じて、主体性、多様性、協働性も身につきます。しかし、こうした授業を進めるにあたっては、先生や生徒の意識改革が前提です。今まで慣れ親しんだ教授型の授業から、全員で学び合いの場をつくる参加型の授業。それを後押ししてくれるのが、デジタルツールです。」(萩原氏)

「たとえば、デジタル教材やタブレットは、教科書などに比べてインタラクティブ性が高く、様々な方法で課題に取り組むことができます。また、その思考過程や回答をクラス全体で共有する際にはプロジェクターが有効。自分の答えを客観的に見ることができ、他者との違いを確認するうえでも役に立ちます。もちろん、授業を進行するうえでもプロジェクターは重要な役割を担います。教科書を見たり、ノートを取ったりする授業とは異なり、画面を使うことで全員の視線が上がり、参加意識が高まるという効果もあります。」(萩原氏)

こうした投映環境を実現するため導入されたのが、カシオの超短焦点プロジェクターXJ-UT310WN。2016年10月現在、本校舎のLC教室に6台、教育会館のLC教室に7台、計13台が稼働している。施設部長の弘瀬氏によると「カシオは、以前にも導入実績があり、現在も普通教室(81教室)、特別教室に設置されています。そのため、LC教室への導入もスムーズでした」とのこと。

「カシオのプロジェクターは、半導体光源を使用しているため、ランプ交換の手間やコストがかからないのが特長。授業中、突然ランプが切れる心配がなく、交換ランプを常時ストックする必要もありません。また、電源を入れてからの投映速度が速く、準備や後片付けがスピーディにこなせます。さらに、消費電力が少ないため、今回のように複数台を同時に使用する場合でも、電気容量の増設工事が不要。これらはすべて、水銀ランプ機種にはないメリットですね。快適な学習環境を整備するうえで、その活用度は非常に高いと思います。」(弘瀬氏)

教務部 部長 萩原俊和氏
施設部 部長 弘瀬公雄氏
本校舎のLC教室に設置された超短焦点モデルXJ-UT310WN
教育会館のLC教室にはXJ-UT310WNを7台設置
普通教室に設置されたアドバンスドモデルXJ-F210WN

多彩な投映スタイルを、アクティブラーニングに活用

アクティブラーニングが行われる本校舎のLC教室には、前・後・横の壁にホワイトボードが設置され、1面に2台ずつXJ-UT310WNが設置されている。また、取材時には中学2年生の英語の授業が行われており、生徒は5名×6グループに分かれて座席についていた。

「アクティブラーニングは、グループ学習、模擬ディベート、ディスカッションなど、様々な形式で行われます。そこでLC教室では、机や椅子を可動式にすることでレイアウトの自由度を高め、変則的な授業スタイルに対応。さらに、プロジェクターを壁面三方に設置し、どこからでも投映できる環境を整えました。」(萩原氏)

授業中は、生徒一人ひとりにデジタル教材をインストールしたタブレットが配られる。ちなみに、その日の教材は、英語版の桃太郎を使用。イラストと英文を見ながらストーリーを時系列に並べ替えたり、英文が抜けているイラストのストーリーを英語で創作したり、英文を読み上げて音声を録音したりと、授業内容も多岐にわたった。

生徒は、与えられた課題に対し、個人やグループで作業を行う。タッチ操作で画面を切り替えたり、文字を入力したりする間、先生もタブレット片手に教室内を移動し、生徒にヒントを出すなど、こまめに対応。その場でタブレットを操作し、前方のスクリーンに投映するシーンも見られた。

「各プロジェクターにはセットトップボックスが接続されており、教室のどこにいても、指定のプロジェクターを使って画像を無線投映することができます。もちろん、生徒が使うタブレットでも同じ操作ができ、発表などに活用できます。」(萩原氏)

最後に、全生徒の作業データを管理用端末にアップロードし、その日のまとめをスクリーンに投映。集中力が切れる授業終盤であるにもかかわらず、画面に集まる生徒の視線にはいきいきとしたものが感じられた。

LC教室は、英語に加えて、理科の授業で実験の手順を示すのにも使われているという。他の全教科での活用も始まっている。

「すべてをデジタルに頼るのではなく、そのつど板書を併用するなど、その状況に合わせて使い分けることも大切です。そのためLC教室では、ホワイトボードを活用して、画像投映と書き込みが同時に行えるようにしたり、プロジェクターを壁掛け設置し、画面への影の映り込みを抑えたりするなど、随所に工夫を施しています。」(萩原氏)

また、XJ-UT310WNが7台導入された教育会館のLC教室は、教職員の会議などにも使用されるほか、生徒にも開放され、クラブ活動などでも使われているという。対応のタブレットさえあれば、誰でも手軽に使える投映環境が、学校現場全般で役に立っているといえるだろう。

「1教室に6台や7台のプロジェクターを設置している例は、他校ではあまりないかもしれませんが、活用する価値があり、労力を惜しまず授業研究に取り組んでいきたいと思っています。独自の方針を貫き、迅速な決断・実行が可能な私立の強みを活かして、これからも変化を怖れずに様々なことに挑戦していきたいですね。そのときには、カシオのプロジェクターが役に立ってくれると期待しています。」(萩原氏)

アクティブラーニング風景(中2英語)
タブレットと一緒にカシオの電子辞書エクスワードを活用する生徒も

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